教育SNS「Edmodo」を使ってみた。全国の先生達におすすめ。

6.13
2014

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最近、「Edmodo」というサービスを知りました。
以前より知ってる方にとっては今さら過ぎる話かと思いますが、なかなかよく出来ているサービスだったので紹介したいと思います。
このジャンルで、カジュアルに利用できてUIがある程度洗練されているものって、日本では見ないですよねそういえば。
mixiあたりがゲーム事業とSNS事業分社化してこういうことやればいいのに。

アカウントの属性が3種類ある

いわゆる通常のSNSとの最も大きな違いは、アカウントの属性が「先生」「生徒」「保護者」の3つにわかれていることです。
軽く使ってみただけなんで全ての機能は把握できてませんが、簡単にまとめると以下のような違いがあります。

先生

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「先生」はアカウント作成時にメアドや学校情報の登録が必要です。
ログイン後、教育関連のテーマのコミュニティーをフォローしたり、他の先生をフォローすることが可能。
また、「グループ」を作成して、そのグループに「生徒」を招待することが出来ます。
このグループは個別にパスワードを持ち、完全招待制にすることが可能ですので、厳密に関係者のみにクローズドな場として利用できます。
グループの下にさらに子グループを作成するようなことも可能です。

自分が受け持つクラスごとにグループを作り、例えば担任クラスに置いては部活動や委員会メンバーの子グループを作るような使い方ができますね。
なお、「先生」はグループ内のすべての権限を持っており、非常に強力なアカウントです。
(例えば、「生徒」の発言を削除することなどももちろん可能。)

また、グループ内ではリンクのシェアやファイルのアップロードはもちろん可能ですが、「課題」の設定ができます。(後述)

生徒

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「生徒」はメールアドレス不要でアカウント作成が可能です。
アカウントの作成自体は任意にいつでも可能ですが、ログインしても何もできません。
というのも、「生徒」はコミュニティーへの参加や友人とのつながりなどは一切持てません。
「グループ」に参加することで、「グループ」を通してコミュニケーションが可能になりますが、参加するためにはグループのオーナーである「先生」からの招待が必要です。

気になるコミュニケーション機能としては、参加したグループへの投稿や、他人の投稿への返信は可能ですが、To個人への投稿(ダイレクトメッセージのようなもの)はできません。
唯一、To先生への投稿だけは可能です。
生徒はそれぞれ、個別に「ペアレンタルコード」と呼ばれるパスワードをもち、それを利用して自分の「保護者」をSNSに招待することが出来ます。

保護者

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「保護者」は、アカウント作成時にメールアドレスと「ペアレンタルコード」が必要です。
「生徒」からコードを提供してもらわないと、アカウントを作成できません。
なお、ログインしても「保護者」はほとんど何もできません。
出来るのは、自分の子供(=生徒)の投稿などの履歴の閲覧と、「先生」から「生徒」への採点・評価などの履歴です。
コミュニティへの参加やユーザーのフォローはもちろん、自分の子供の投稿にコメントを付けたり、誰かにメッセージを送ることもできません。

登録までのステップ

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それほど難しいステップはありませんでしたが、一応「先生」のアカウント登録のステップをご紹介。

Edmodo | 一緒に学ぼう
https://www.edmodo.com/

まず、「今すぐサインアップ」の「先生です」を選択。
名前やメールアドレスを入力し、次へ。
すると、自分の学校を選択する画面になります。

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ためしに「Japan」で検索してみたところ、メジャーな大学と、アメリカンスクールやクリスチャン系の学校がたくさん出てきました。
リストに学校が出てこない場合は、「Add it here」というリンクをクリックすると新規作成も可能です。

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ちなみに、学校名を選択する以外に、「Home School」と「Higher Ed」というのを選択することも可能です。
後者はここでは専門学校か、大学院を指してるんですかね?(大学名はリストに出てくるので。)
いずれかの学校を選択したら、続いて教員情報を入力します。

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教員情報と言っても、何年生を受け持っていて、担当科目は何か、を選ぶだけです。
そして最後に、興味のあるテーマを選択して終了。
ここで選んだテーマは、そのままそのテーマに属する関連コミュニティーのフォローとなります。

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現状、基本的には英語圏のユーザー&コミュニティーしかないので、あまりフォローしても意味ない・・・w

なお、アカウント作成後、「Verify Me」というリンクから、アカウントの認証が行えます。
注意書きによれば、「連邦規則に従い中学3年以下の生徒を受け持つ先生は教員資格の認証が必要となります。認証はとても簡単で、一度限りで大丈夫です。」とのこと。

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教員免許のスキャンデータなどを送る方法と、フォームから質問に回答(どこで資格を取得したか、等)したり自身の所属を証明するURL(例えば所属する学校の教員リストのURLなど)を送る方法があるようです。

なお、アカウント作成中の画面は日本語化されていませんのでご注意を。
(ログイン後は右下のlanguageから「日本語」を選ぶと日本語になります。)

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グループを作成し、招待する

アカウントの作成を行ったら、早速グループを作成してみましょう。
左カラムのメニュー、「グループ」の右側にある+マークをクリックします。
すると、グループの作成画面が開きます。

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グループの名前、対象となる学年、対象となる科目を選択して、次へ進みます。
次の画面で、「予想されるグループのサイズ(?人数ってことですかね。)」と、グループの説明文を入力し、完了。

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これでグループが完成しました。
完成したグループにアクセスすると、左側に「グループコード」というパスワードが表示されています。
このパスワードを入力しないと、このグループには参加できない仕組みになっているため、自分の生徒に対してこのコードを教える必要があります。

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ただし注意しなければならないのは、デフォルトの状態ではこの「グループコード」を入力すればだれでも参加できてしまう状態だという点です。
これを、グループへの参加をオーナー(=先生)の完全承認制にしたい場合は、「グループコードのロック」を行う必要があります。
ロックするためには、「グループコード」が表示されている左側にある鍵のマークをクリックすればOK。

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毎回承認するのが面倒だ、という場合はグループコードを利用すれば、パスワードを知っているユーザーのみが参加できます。
とはいえ、パスワードを転送されてしまったら関係ないユーザーも登録できてしまうわけなので、そのリスクを考えるとロックしておいた方が良い気もします。

なお、「グループコードのロック」を行った場合は、パスワードによる参加は出来なくなりますので、「招待URL」による参加が必要です。
「招待URL」は、「URLに参加」というところに記載されています。

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このURLを「生徒」に教え、アクセスしてもらい、そこからアカウント登録を行うと、登録後に該当のグループへの参加申請が自動的に行われるので、オーナーが承認することで参加が完了します。

グループの機能

グループでは、単純なコメントの投稿以外に、いくつかの機能があります。

課題

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「課題」では、グループに対して、もしくは「生徒」に対して期限付きで課題タスクを振ることが出来ます。
課題にはリンクやファイル、Googleドライブなどを添付することが出来て、「生徒」は回答する際に別のファイルを添付することが出来ます。
ここで面白いのは、「生徒」が回答する際に、この課題についてどう感じたか、オマケ的に評価できることです。
顔文字のマークで「おもしろい」「つまらない」など選択できます。

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選択肢が多すぎる上にUIが微妙ですけどね。
ただ、この「生徒」からの評価の蓄積により、「先生」には特定のバッジが付与される仕組みで、ゲーミフィケーション的な要素でモチベーションを上げているようです。

そして、逆に「先生」から「生徒」に対しても同様に評価が可能です。
単純な評価意外に、提出された「課題」に対しては採点することが可能です。
10点満点中9点、とか。
この採点内容は「生徒」や「保護者」からも閲覧でき、またこれらのデータをサマリーして「通信簿」を作成することもできるようなので、結構重要な機能ですね。

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クイズ

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このクイズ機能はよく出来てますねー。
複数の設問を様々なタイプで設定できます。(選択式、記述式など)
それぞれの設問に得点を設定でき、また、回答の制限時間を設けることもできます。

回答完了後に点数が表示されますが、「課題」に対する採点とは違い、「保護者」などからは得点は閲覧できません。
(ということはおそらく、通信簿等への反映もされないかな。)

投票

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投票機能は、単純なアンケート機能です。
課題やクイズとは違い、点数が付くことはありません。
また、課題やクイズと違って所謂無記名アンケートのような扱いなので、「先生」からでもどの「生徒」がどれに投票したかはわかりません。

日本の教育現場で使えるか

とまあ、ざっくりと一通りの機能などを紹介したものの、このままガチで日本の教育現場に取り入れられるかと言われると、正直難しいですね。
デジタルデバイスの利用が前提で、かつ100%日本語対応というわけではないので、どうしても大学生とかその辺が対象になってしまいます。
が、そのぐらいの世代であれば他のツールやサービスでもっと便利に代替が効くきもします。

ただ、個人的には、もっと低学年、特に小学校ぐらいからこのようなクローズドな仕組みでSNS的なサービスの扱い方に慣れさせつつ、いわゆるソーシャルのリテラシー教育を行うことは必須だと思っているので、そういった取り組みに少しでも利用されるといいなと。
少なくとも学校向けのクローズドなSNS“システム”の導入とか、そういうハードルの高いものではなく、こうした無料のサービスを利用することで、特に若い先生達が新しい世の中に対応する教育を実現できるのであれば、これほど素晴らしいことはないですね。
何かの授業の中で取り扱うとか、そういう小規模な導入からでも出来れば面白いと思います。
(もう、実際に取り入れているケースももちろんあるんだろうけど)

まあでも、そのためには、もっとUIのシンプル化や日本語への対応が進んでくれるといいなー。

mixiあたりがゲーム事業とSNS事業分社化してこういうことやればいいのに。