ソーシャルメディア(特にFacebookページ)の効果測定について考えてみる

1.31
2013

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このブログでは、私が会社でそういった仕事をしていることもあり、Facebook、特にFacebookページをビジネス利用している方を対象とした記事をいくつか書いています。
Facebookページの分析機能「インサイト」に関連する記事もいくつか書きました。

ただ結局のところ、いわゆる巷で言われている「エンゲージメント」を調査するために最適な指標というのは、うまく見いだせていません。
一昔前に海外でもこの話題は大いに盛り上がり、新しい指標を作ろうという動きもあったようですが、結局これというものが作れず尻すぼみになっているようです。

Facebookページの効果測定を行おうとした場合、一般的に取り上げられているポイントは以下の2つです。
いずれも、基本的にはインサイトで取得できる情報がもととなっています。

■その1 定量指標「ページの評価」

指標 説明
ファン数 蓄積されていくファン数。非アクティブユーザーに注意が必要。メルマガ会員数と同様の指標。
話題数 アクティブユーザー。新規ファン数も含まれることに注意。正確には、ページ全体のアクティブ度合を示す。
リーチ数 ページに関連する情報に接触したユーザーの数。インプレッション数に近いが、ある程度内訳が見えるのでユーザーの動きの予測に役立つ。
アクセス数 Facebookページ自体への訪問者数。
ユーザー属性 属性は、ファンと話題にしている人のそれぞれとれるので、比較することでページの現状把握に役立つ。

■その2 定量指標「コンテンツ(投稿内容)の評価」

指標 説明
投稿のリーチ数 各投稿ごとのリーチ数が確認できます。全体のリーチ数(ファン以外へのリーチも含む)だけでなく、ファンにどれだけリーチしたかの数値も確認できます。
投稿の反応数 投稿へのいいね!・コメント・シェア数や、反応してくれたユーザーの数、さらにファンの中で反応してくれたユーザーの数も把握できます。
投稿の反応率 リーチ数と反応数から、反応率を求めることができます。全体の反応率と、ファンの中での反応率とを両方見ていくことができます。
投稿分類別の反応率 各投稿をそれぞれ「企業情報」「商品情報」などと分類することで、投稿分類ごとの反応率も把握できます。

Facebookページのインサイトは、Web画面上で見れるデータはあくまでも傾向把握用です。
いくつかの数値が1週間分の合計になっていたり、表示されていないデータも多数存在します。
データをエクスポート(Excel、csv形式)したうえで、成形することで、より詳細な分析が可能になります。

また、よく言われる「エンゲージメント率」は、ページへの反応数や各投稿への反応数を、Facebookページのファン数で割る計算で求められるケースがほとんどでした。
この場合、通常投稿はファン全員に届いているわけではないので、投稿のパフォーマンスを把握しずらくなっています。
投稿自体の評価をわかりやすくするために、その投稿が届いた数(リーチ数)を分母として求めた数値が、「反応率」です。

とここまでは、まあわかりやすい定量指標として見ていけばよいと思います。
ただ、これらはいわゆる「エンゲージメント」の調査と呼ぶのは少々厳しいかと。

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Facebookページはコミュニケーションの場ですし、コミュニケーションの結果相手がどう思ったのかって、やっぱり大事ですよね。
合コンのあとの反省会の時に、来た女の子の人数とか、スペックとか、合コン中にどれぐらい話が盛り上がったかとか、もちろんそういう点も振り返るでしょうけど、一番肝心なのって「で、相手の女の子は俺のこと気に入ってくれた?連絡してもいいって?」っていう点じゃないでしょうか。

まあ、そうはいっても実際にユーザーがどう思ったのかなんて、考えてもよくわからないしユーザーの動向をストーカーばりにトラッキングしないと結論も出なそうなんで、いっそアンケートでユーザーに聞いてしまいましょう。

■その3 定性指標「ユーザーの意識調査・態度変容」

  • Facebookページの認知経路
  • ファン獲得要因/損失要因
  • Facebookページの閲覧頻度
  • ユーザーからのコンテンツ評価
  • 企業・ブランドに対する好感度への貢献度
  • 企業・ブランドに対する企業理解、商品理解への貢献度
  • サービス・商品の購買、来店促進への貢献度

こういった項目を、アンケートとしてユーザーに聞き、答えてもらえばいいんじゃないでしょうか。
Facebookに限らず、Twitterやブログなどでもできると思います。

専用のアンケートの仕組みを作れば、自動的に情報を取得したり色々と可能になると思いますが、「SurveyMonkey」という強力なアンケートアプリもあります。
SurveyMonkeyを使えば、無料からできます。

集まった回答数や、設問を多くしすぎると後で集計が大変ですけど、まあそこの手間をかけたくない人は業者に頼むってことで。
自分で集計してやるぜー、って人なら、無料でできます。

あんまり毎月やるとウザイだけなので、半年とか1年に一回やるペースだと思いますけど、もっといろんなところでこういう取り組みがされるといいと思います。
いいね!数ばっかり見てても、ファンと会話してることにはなりませんのでね・・・。

■その4 定性指標「NPS(Net Promoter Score)」

最後に、これは会社の受け売りですが、「NPS(Net Promoter Score)」という指標があります。

NPSとは|ITpro
NPSとは、商品/サービスそのものやブランド、企業などに対する顧客のロイヤルティー(忠誠度)の指標の一つ。“究極の質問(Ultimate Question)”とも言われる「あなたはそれを友人や同僚に薦めたいと思うか?」という問いに対する答えを、0〜10の11段階で調査。10〜9をプロモーター(推奨者)、8〜7をニュートラル(中立)、6以下をデトラクター(非難者)に分類する。プロモーターが占める%比率からデトラクターが占める%比率を差し引いた%数値をNPS指標とする。

非常にエンゲージメント調査に向いている指標です。
「好きか?/嫌いか?」「良いか?/悪いか?」ではなくて、「友達や家族に薦めたいか?」という質問をすることで、みんな大好きAISAS・SIPSの頂点に行ったユーザーがどれだけいるのか、確認しようとしています。
また、11段階で6以下はネガと切り捨てるあたりも、なかなかドMな感じで良いですね。

これはソーシャルメディアがどうという話ではなくて、企業やブランドそのものの価値を考える際に取り入れていくべき考え方です。
ただ、前述のようにソーシャルメディアを介してユーザー調査を行った際に合わせてNPSを取得してみると、ソーシャル外で取得したNPSと比較したときにそこに差が生まれる・・・のかもしれません。